ゴルフのテイクバックの基本!正しいやり方や練習方法を解説
目次
ゴルフのテイクバックとは、スイングの始動でクラブを引き上げる動作を指します。
この動作は、単なる「振り上げ」ではなく、安定したショットにつなげるための準備段階の動きとして非常に重要です。
正しい動作を身につけないと、ミスショットの原因にもなりかねません。
逆に、正しいテイクバックを身につければクラブの軌道が安定し、ショットの精度や再現性が大きく向上します。
本記事では、ゴルフのテイクバックでよくあるミスや正しいやり方、練習方法まで解説します。
テイクバックの上達を目指したい方やコツを押さえたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゴルフのテイクバックの基本と重要性
テイクバックは、単なる「振り上げ」ではなく、正しいダウンスイングと安定したショットにつなげるための大切な動きです。
テイクバックで正しい動きを作ることが、その後のダウンスイングの動きやすさやパワー伝達に直結します。
また、テイクバックで軸(体の中心線)が安定していれば、トップからダウンスイングへの切り返しがスムーズになります。
反対に、クラブの軌道や体の動きにズレがあると、ダウンスイングで軸が崩れたりスイング軌道が乱れたりして、ミスショットにつながりかねません。
さらに、クラブがインサイドやアウトサイドに上がりすぎると、ダウンスイングで正しい軌道に戻すのが難しくなり、ボールの方向性や飛距離に悪影響が出てしまいます。
テイクバックのクラブ軌道・フェースの向きとダウンスイングの関係性
テイクバックにおけるクラブの軌道は、ダウンスイングやクラブフェースの向きに大きな影響を与えます。
適切な軌道とフェースのコントロールができていれば、ダウンスイングの再現性が高まり、ショットの安定にもつながります。
しかし、個々の癖や身体構造によって適したフォームは異なるものです。
フェースの向きやクラブの軌道は、映像やカメラの位置によって見え方が変わることもあるため、自分ひとりで正しくできているかを判断するのは難しくなります。
テイクバックを含めたスイング全体を見直したい方は、間違った動きを自己流で続ける前に、専門知識をもつコーチから直接レッスンを受けましょう。
プロの目によるチェックを受けることで、無意識のミスにも早く気づけ、効率的な上達につながります。
なお、テイクバックでは共通して見られるミスもいくつかあります。
次章では代表的なミスの例を紹介しますので、ご自身のフォームと照らしあわせながら確認してみてください。
ゴルフのテイクバックでよくあるミスと原因
ゴルフのテイクバックはスイングの全体の精度を左右する動作といえますが、気づかぬうちに間違った動きをしている可能性もあります。
ここでは、テイクバックでよく見られるミスとその原因について詳しく解説します。
- インサイドに引きすぎている
- アウトサイドに引きすぎている
- クラブフェースが開きすぎている
- クラブフェースが閉じすぎている
正しい動きを身につけるためにも、起こりやすいミスを理解しておきましょう。
インサイドに引きすぎている
テイクバックでクラブをインサイド(体の内側)に引きすぎると、ダウンスイングでも過度なインサイドアウト軌道になりやすくなります。
過度なインサイドアウト軌道になると、とくに起こりやすいのが「トップ」や「チーピン」といったミスです。
トップはクラブでボールの上を叩いてしまい、飛距離が出ません。
チーピンは急激に左に曲がる打球で、方向性が大きく乱れてしまいます。
正確なインパクトを安定して繰り返すためには、テイクバックの時点でインサイドに引きすぎないよう注意が必要です。
アウトサイドに引きすぎている
アウトサイド(体の外側)にクラブを引きすぎている場合は、ダウンスイングで過度なアウトサイドインの軌道になりやすくなります。
過度なアウトサイドインの軌道になると、クラブが鋭角にボールへ向かいやすく、ミスショットのリスクが高まります。
とくに多いのが「ダフリ」や「シャンク」といったミスで、ダフリは地面を先に叩いてしまい、飛距離が出ません。
シャンクはクラブの根元に当たることで、意図しない方向へボールが飛んでしまいます。
クラブフェースが開きすぎている
テイクバックでクラブをインサイドに引きすぎると、クラブヘッドが開きやすくなり、フェースが目標方向より右を向いた「オープンフェース」の状態になりやすくなります。
この状態でダウンスイングに入ると、フェースが開いたままインパクトを迎えやすくなり、スライスやプッシュアウトなど右方向へのミスショットが起こるリスクが高まります。
安定した方向性を目指すには、テイクバックの段階でフェースの向きを適切に保ち、過度に開かないよう意識することが大切です。
クラブフェースが閉じすぎている
フェースが開くミスを避けようとするあまり、テイクバックでフェースを意識的に閉じる(かぶせる)動きを強めてしまうケースがあります。
このような動作をすると、クラブフェースが閉じたままダウンスイングに入りやすくなり、インパクトでもフェースが左を向いたまま当たりやすくなります。
結果として、引っかけやフックなど、左方向へのミスショットにつながるリスクが高まるでしょう。
フェースを無理に閉じすぎず、自然な角度を保ったテイクバックを意識することがポイントです。
【体の部位別】ゴルフのテイクバックの正しいやり方とコツ
テイクバックのミスを防ぐためには、正しいやり方とコツを押さえましょう。
- 手首は固定する
- 右肘は伸ばす
- 右脇は締める
- 左肘は伸ばす
ここでは、体の部位別に正しいやり方とコツを解説します。
手首は固定する
スイング全体の安定性を高めるには、手首の角度を維持しましょう。
基本となるのは、アドレスで作った手首の角度をテイクバック中もしっかり維持することです。
この角度が早い段階で崩れてしまうと、クラブの軌道やフェースの向きが乱れやすくなり、ミスショットの原因につながります。
ただし、「手首を固定しよう」と意識しすぎて力みすぎると、かえってスムーズな動きが妨げられてしまいます。
振り遅れやスイングリズムの乱れを防ぐためにも、力まず、自然に角度を保つようにしましょう。
右肘は伸ばす
テイクバックでは右肘を無理に曲げず、自然と伸ばした状態からスタートするのが基本です。
正確には、クラブを引き上げていくなかで自然に右肘が曲がる位置までは伸ばしておくことが理想です。
アドレス時に作った「肩と両手の三角形」を保つようなイメージでクラブを引き上げていくと、スムーズに正しい動きがとりやすくなります。
一方、意識的に右肘を早い段階で曲げすぎてしまうと、フェースコントロールが乱れやすくなり、スイング全体のバランスが崩れる原因になります。
自然な流れで肘が曲がるタイミングを覚え、無理のない動作を心がけましょう。
右脇は締める
テイクバックでは、右脇を適度に締めておくことが基本です。
脇が空いてしまうと、クラブが必要以上に外側へ上がりやすくなり、結果としてアウトサイドの軌道になりがちです。
スイングの再現性を下げるだけでなく、スライスの原因にもつながります。
一方、右脇を軽く締める意識をもつことでクラブの軌道が安定し、ダウンスイングでもインサイドからスムーズに下ろしやすくなります。
ただし、過度に締めすぎると動きが窮屈になるため、「適度に」を意識することが大切です。
自然な姿勢を保ちながら、リラックスした状態で脇を軽く締めておきましょう。
左肘は伸ばす
テイクバックでは、左肘を伸ばしましょう。
スイングの始動からトップまで、左腕が真っすぐに保たれていることで、クラブの軌道が安定しやすくなります。
テイクバックの途中で左肘が曲がってしまうと、クラブがアウトサイドに上がりやすくなりスイングの再現性が低下します。
また、左肘が曲がることで体の回転が十分に使えず、腕だけで振る「手打ち」のスイングになりやすいです。
スライスの原因にもつながるため、左肘を伸ばしたまま、体全体を使ってクラブを上げる意識をもちましょう。
【動作別】ゴルフのテイクバックの正しいやり方とコツ
続いて、動作別にテイクバックの正しいやり方とコツを解説します。
- 始動は肩や腰からを意識する
- 持ち上げる速さはテンポにあわせてゆっくりか勢いよくか決める
- フェースの向きは斜め下にする
以下で順番に見ていきましょう。
始動は肩や胸まわりを意識する
テイクバックの始動では、肩や胸まわりといった体の大きな部位から動かすことを意識しましょう。
体の回転を中心に動作をはじめることで、手首や腕が自然に連動し、スムーズなスイングにつながります。
一方で、手首や腕を先に動かしてしまうと、クラブの軌道が乱れやすくなり、スイング全体のバランスも崩れやすくなります。
結果としてクラブフェースの向きが安定せず、ミスショットにつながるリスクも高まるので注意が必要です。
正しい始動を身につけるには、アドレスの姿勢を保ったまま、体幹の回転を意識してクラブを動かしはじめることを心がけましょう。
持ち上げる速さはテンポにあわせてゆっくりか勢いよくか決める
テイクバックの速さは、一律に「速い」「遅い」と決めるのではなく、自分自身のスイングテンポにあわせて調整することが大切です。
リズムにあったスピードでクラブを持ち上げることで、無理のないスイングを実現しやすくなります。
たとえば、速いテイクバックはスイングに勢いがつきやすく、飛距離アップにつながりやすいです。
しかし、そのぶん軌道がブレやすく、ミスのリスクも高まります。
一方、遅いテイクバックはスイング全体の安定性を高めやすい反面、スピードが不足するとタイミングが合わず、バランスを崩す原因になることもあります。
フェースの向きは斜め下にする
テイクバックでは、クラブヘッドのフェース面がやや下を向いた状態を保つよう意識しましょう。
この角度を維持することで、ダウンスイングからインパクトにかけてフェースが開きすぎず、安定したショットにつながります。
一方、フェース面が上を向いた状態でテイクバックしてしまうと、インパクト時にもフェースが開いたままとなり、スライスといった右方向へのミスショットが発生しやすくなります。
スイング軌道だけでなく、フェースの角度にも目を向けることで、より正確なボールコントロールを行えるでしょう。
ゴルフのテイクバックが上達する練習方法
ゴルフのテイクバックを上達させるなら、練習を重ねることが大切です。
ここでは、テイクバックの練習方法を解説します。
- ボールの斜め後ろに別のボールを配置する
- グリップエンドを腹部に当てる
- 壁を利用して頭の位置を固定する
練習を重ねて、テイクバックの上達を目指しましょう。
ボールの斜め後ろに別のボールを配置する
テイクバックでクラブをインサイドに引きすぎる癖がある場合は、ボールの斜め後ろに別のボールを置く練習が効果的です。
インサイドに引きすぎると、後ろのボールに当たってしまいます。
当てないように注意しながらクラブを引くことで、インサイドへの引きすぎを改善できます。
ただし、ボールに当たらないよう手先だけで遠ざける動きは逆効果です。
あくまで体の回転にあわせて、正しい軌道で引く意識をもつことがポイントです。
グリップエンドを腹部に当てる
グリップエンドを腹部に当てたままテイクバックを行う練習は、体幹を使った正しいスイングを身につけるうえで効果的です。
クラブを短く握り、グリップエンドが腹部から離れないように動かすことで、自然と体全体を使った動きになります。
この練習を繰り返せば、体の回転とクラブの動きが連動しやすくなり、正しい体幹を身につけられます。
ただし、手先だけで上げようとすると、腹部から離れてしまうので注意しましょう。
壁を利用して頭の位置を固定する
テイクバックで頭が前後に動いてしまう方には、「壁」を使った練習がおすすめです。
頭の位置を意識するために、壁と向かい合って構えの姿勢をとり、そのままテイクバックの動作を行ってみましょう。
このときにクラブを持つ必要はありません。
頭が前に出る場合は、壁から少し距離をとってアドレスをしましょう。
逆に、後ろへ動く癖がある場合は、頭を軽く壁に触れさせておくと安定しやすくなります。
繰り返し練習することで、頭の位置をキープしたまま体を回す感覚が自然と身についていきます。
テイクバックの練習はプロから直接指導を受けるのがおすすめ
テイクバックを含めたスイング全体を見直したい場合、プロのコーチから直接指導を受けるのがおすすめです。
テイクバックのチェック方法として「自分で動画を撮る」「鏡を見て練習をする」などがあります。
しかし、クラブフェースの向きやクラブ軌道、体の動きは見る角度によって印象が変わるため、誤った認識をもちやすくなります。
テイクバックでクラブをインサイドに引きすぎていることに気づかず、独学のまま練習を続けた場合、スライスに悩まされ続ける可能性も考えられるでしょう。
効率よく正しいフォームを身につけるには、プロの目でチェックしてもらうのが近道です。
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ゴルフのテイクバックはスイングに影響を与える重要な動作!
ゴルフのテイクバックは、スイングのよし悪しに影響する重要な動作といえます。
正しいやり方を身につけることで、クラブの軌道やフェースの向きが安定し、ショットの精度や再現性が向上します。
逆に、テイクバックに乱れがあると、その後の動作にも悪影響がおよび、ミスショットの原因になりかねません。
効率よく上達したい場合は、プロのコーチから直接指導を受けるのも効果的です。
正確なフィードバックを受けることで、自分では気づきにくい癖や誤りを早期に改善できるため、練習の質が高まります。
『SMART GOLF』では、一人ひとりにあわせたオリジナルレッスンを提供しているため、苦手を克服できる環境が整っています。
まずは1〜2回ほどプロのレッスンを受けてから自主練習を重ねるのがおすすめですので、この機会にぜひお気軽に足をお運びください。