
「手打ちは悪じゃない?ゴルフの常識を覆す『しなり』の真実」

目次
「手打ちは悪いって聞くけど、本当?」「シャフトのしなりをうまく使えていない気がする」──こんな悩みを持つゴルファーは多いはず。
本記事では、YouTubeで話題になったSMART GOLF・横内コーチのレッスン動画から学ぶ、『手打ちは悪くない』という考え方をまとめました。シャフトのしなり、実践ドリル、スライス改善法を詳しく解説します。この記事を読み終わる頃、あなたは20年間の常識を覆す『本当の上達法』に気づき、さらにゴルフを楽しめるようになるでしょう。
体を止めた手打ちで290ヤード飛ぶ
『手打ちは良くない』という20年の常識が、ある一人のコーチで覆されました。
体を完全に止めたままの手打ちで290ヤード飛ぶ。もし誰かがこんなスイングを見せてくれたら、あなたはどう反応するでしょうか。恐らく多くのゴルファーにとって、それは衝撃的な光景です。
なぜなら、ゴルフ業界では長年にわたって『手打ちは良くない』という信仰が支配してきたからです。『ボディターンが正解』『左手がリード』『体重移動が全て』──こうした常識は、ゴルフ教室やYouTube、雑誌の隅々に定着しています。プロコーチも、ゴルフ雑誌も、インターネット上のレッスン動画も、みんなが同じメッセージを繰り返してきました。
ところが2026年、SMART GOLFのレッスンプロ・横内コーチのあるレッスン動画が、その常識を一瞬で破壊しました。QT(キューティーファイナルツアー)経験者で、ベストスコア65を持つプロが示したのは、『体を止めて、手打ちでいい』という、業界の常識と真っ向から対立する教え方でした。
本記事では、このレッスン動画の内容を深掘りしながら、3つのポイントを解き明かしていきます。
1
多くのゴルファーが『しなっているつもり』に陥っている現実と、本当のシャフトのしなりの仕組み
2
グリップを分けて握るだけで劇的に変わる理由
3
ゴルフ業界が20年間、なぜこのシンプルな真実を教えてこなかったのか
この記事を読み終わる頃、あなたは『手打ちは悪くない』という確信を手にしているはずです。そして、すぐに練習しに行きたくなるでしょう。

『つもり』と『本当』の違いを知る──理論編
横内コーチはレッスン動画の中で、ゴルファーの認識のズレを鋭く指摘している。
『しなってると思ってさ、しなってるって本来なんだっけみたいな。つもりになってるよね』
この言葉は、多くのアマチュアゴルファーの現実そのものだ。
シャフトのしなりは目に見えにくい現象である。スイングのスピードが速いため、実際には起きているのに感覚では捉えられない。その結果、『自分はしなりを使ってる』と思い込んでいながら、実は『つもり』の状態に陥っているゴルファーが大多数なのだ。
しかし、あるドリルを実行すれば、シャフトのしなりは誰でも確認できる。グリップエンド握り練習を実施することで、『ブルンブルン』という振動を通じて、シャフトがしなっている状態を体感できるようになるのだ。
つもりのままスイングを続ければ、スライスやプッシュスライスが出続ける。なぜなら、シャフトがしなっていないままインパクトを迎えるため、フェースが開いた状態でボールに当たるからだ。力の問題ではない。認識の問題なのである。
ヘッドスピード5m/sの差を生む、シャフトの3つの動き


シャフトには『しなり』『しなり戻り』『しなり返し』という3つの動きがあります。この3つが完璧に連動したとき、インパクト効率は最大化されます。
動画では、横内コーチが実演比較を見せてくれます。同じドライバーで、『しなりなし』と『しなりあり』の2球を打つのです。最初のボールはプッシュスライスが出て、距離も出ません。2番目のボール──シャフトをしっかりしならせた状態での打球──は捕まった球となり、飛距離が劇的に変わります。その差は「ヘッドスピードが約5m/s違う」と横内コーチが指摘する通り、同じ力で振っているとは思えないほどの開きがあります。
驚くべきは、この結果が『力の有無に関わりなく』成立するという点です。マッチョである必要はありません。むしろ女性や年配のゴルファーこそ、このシャフトのしなりを活用することで、『燃費の良いスイング』を実現できるのです。ジュニアゴルファーが自然としなりを使いこなすのは、彼らが『つもり』に陥らず、シャフトに素直に任せているからです。大人が後天的に学べる要素は、ここにあります。
『燃費の良い』ゴルフへの道
誰もがトッププロを目指しているわけではありません。スコア100を切りたい、飛距離200ヤードが欲しい、あるいは単に楽しく続けたい──そうした多様な目標を持つゴルファーが大半です。
そうした方たちにとって、シャフトのしなりを活用することの価値は、単なる飛距離増だけではありません。18ホール続けられる『燃費の良いスイング』が実現できるということです。力を入れずに効率よく飛ばせるため、ラウンド終盤でも疲れが少なくなります。高齢者や女性ゴルファーが、若いプレイヤーと変わらぬペースで楽しくプレーできるのです。
シャフトのしなりを『感じる』ための3つのドリル
体を止めて、手打ちになろう──実践編
| ドリル | 目的 | 成功の指標 |
|---|---|---|
| ① グリップエンド握り | しなりを『感じる』 | ブルンブルン振動 |
| ② 上への引き | 6倍のしなりを体験 | 振動の劇的な変化 |
| ③ グリップ分け握り | 実践でボール打つ | スライスが出ない |

ドリル①:グリップエンド握り練習──シャフトの振動を『感じる』
まず、左手でグリップエンド(手元側の端)を持ちます。右手でシャフトの根元を握ります。この持ち方でバックスイングをして、腕を振り上げます。
次が重要です──腕が降りてきた時に、『止める』のです。
そうするとどうなるか。シャフト先端が『ブルンブルンブルン』と上下に振動します。この振動こそが、『今、シャフトがしなっている状態』の定義です。
逆に、振動がない状態は『しなってない状態』です。この対比を何度も繰り返すことで、あなたの体は『今なってる』『今なってない』を区別できるようになります。
このドリルの目的は、ダウンスイング中に右手で『上に引く』感覚を準備することにあります。その感覚がなければ、次のドリルでシャフトの真の力を引き出すことはできません。

ドリル②:右手の『上への引き』感覚──6倍のしなりを体験する
ドリル①と同じグリップエンド握りから始めます。バックスイングで腕を上げ、ダウンスイングで腕を降ろしてきます。この時、下ろす勢いがついているのに『止める』という、一見すると矛盾した動きが必要です。
ダウンスイング中、多くのゴルファーは『下に向かって』力を入れようとします。しかし、横内コーチが強調するのは『上に引く』という発想です。下ろしてくる腕の勢いに逆らって、右手で『上に引く』。この意識の転換が、シャフトのしなりを劇的に変えるのです。
実際のドリル動画では、この『上に引く』動きを入れた瞬間、シャフトの振動は激変します。動画では『め、めちゃくちゃしなってる』という反応が漏れるほどの劇的な違いです。同じドリル①の動きなのに、意識一つで『6倍以上のしなり』が生まれるのです。
手に伝わる『振動感』──これこそが、本当のインパクトの感覚です。この感覚を脳と体に叩き込むことが、次のステップへ進むための必須条件です。

ドリル③:グリップを分けて握る実践練習──スライスが出ないか確認する
いよいよ実際にボールを打つ段階です。左手と右手のグリップを分離して持ちます。フルスイングではなく、100ヤード程度の距離から始めることが重要です。
この時、ドリル①②で学んだ『上に引く』感覚を保持したまま、普通にボールを打ちます。すると、どうなるか──スライスが出ません。
これが『成功の指標』です。スライスが出ない = シャフトのしなりが機能している = あなたのスイングが正しい軌道に乗っている ということです。
逆にスライスが出たなら、それは『つもり』のまま打っている証拠です。調整が必要です。
ここで多くのゴルファーが体験する感覚が『物足りなさ』です。「こんなんでいいのか」という違和感。力を入れていない。大きな動きもない。なのに、ボールが飛んでいく。その現実と、脳の期待値のギャップが、このモヤモヤを生みます。
だがここが重要です。このギャップを受け入れ、『それでも飛んでる』という現実に目を向けられたとき、あなたは『手打ちは悪くない』という本当の確信を手にするのです。
スライス脱出──レベル別の調整方法
段階を無視するから失敗する──正しい順序が大事
| 症状 | 改善方法 |
|---|---|
| スライスが出ている | 『胸を残す』動きで足を固定。チーピンが出る(正解の兆候) |
| チーピンが出過ぎている | 風切り音を出すまで胸を回す |
ドリル③を実行して『スライスが出た』とすれば、それは何を意味するか。グリップを分けた状態で既に失敗しているのです。
原因は明確です。バックスイング後、体が先に開いてしまっているのです。その結果、ダウンスイング時に手首が固まり、フェース面が開いたままインパクトを迎えます。シャフトがしなる余地がない状態でボールに当たるため、スライスが出るのです。
皮肉なことに、『正しい形を目指す』ほど、スライスが増えることがあります。『ボディターンが正解』という信仰に従って、体を無理に先に回そうとするからです。しかし、その優先順位が、実は逆なのです。

スライスが悩みなら、次のドリルを試してください。バックスイングをして、トップの位置からインパクトに向かう時、『胸と股関節の位置を右向きのまま保つ』という意識を持ちます。クラブだけが前に出ていく『胸を残す』というイメージです。
初期段階では、足を完全に固定したまま、この動きを実行します。すると何が起きるか。クラブが先に行く動きが自動的に作られ、シャフトがしなるタイミングが正確になります。結果として、『チーピン(引っかけ球)が自動的に出る』という現象が起きるのです。
チーピンが出ることは『悪い兆候』ではありません。むしろ『正解の証拠』です。なぜなら、フェースがしっかり戻っている状態を示しているからです。つまり、シャフトのしなり戻りが正確に機能しているということです。『惜しい状態』が、ここにあります。
段階的に進めていくには、こうします。最初は足を固定のままでチーピンを連発させます。次に、右足の蹴りを少しずつ加えていきます。すると、チーピンが減っていきます。最終的には、自然な回転が加わり、バランスの取れた状態に移行していくのです。

逆に、グリップを分けて握った時点で『チーピンが出過ぎる』という人もいるでしょう。その場合は、逆のアプローチが必要です。グリップをクロスで組む(より強くシャフトをしならせる状態を作る)。そして、バックスイングから『風を切るような勢い』で胸を回していきます。『棒が張り付いている』というイメージで、その棒で風を切る速度で回転させるのです。
動画では、ドラコン選手の超強い腕力によるシャフトが『折れそう』になるほどしなる例が示されています。通常のゴルファーは、ここまで強くしならせる必要はありません。しかし『基本はこれ』という認識を持つことが重要です。
フェースコントロールの極意は『手元・ヘッド・胸が一直線』になることです。『勝手にフィニッシュが決まる』という感覚が生まれ、遠心力で体が自然に起き上がります。このスムーズさこそが、『手打ちは悪くない』を実証する何よりの証です。
なぜこの教え方は主流ではなかったのか
ゴルフ業界は『体重移動が全て』『ボディターンが正解』『手打ちはダメ』という信仰に支配されてきました。従来の理論では、下半身主導で上半身に遅れを作ることで、その遅れがシャフトをしならせると説明されています。つまり『体の使い方が全て』という前提で組み立てられているのです。
ところが、横内コーチの教えは真逆です。『体を止めてもいい。手打ちだけでしなりを使える』というメッセージです。横内コーチ自身も「僕の感覚で右手でぶっ叩いてるだけ」と率直に語ります。雑誌やYouTubeで言われる『左手リード』ではなく『右手主導』。これは従来の教えの中では『悪い癖』とされていたはずです。なのに、彼はそれで結果を出しています。
プロのドラコン選手(飛距離を競う専門家)も、最初のステップで『チーピンから打つ』練習をしています。最大飛距離を目指すプロでさえ、基本は『手打ちでシャフトをしならせる』という単純なドリルから始まるのです。その後、より飛ばしたいというニーズが出てきた時に初めて『体重移動』や『下半身の使用』を加えていきます。つまり、階層構造は『基本がしなり。その先に体の使い方がある』ということなのです。
実は、ゴルフ業界では複雑な理論が主流化してきた背景があります。従来は『体重移動が全て』『ボディターンが正解』という教え方が広く浸透していました。一方で『シンプルに手打ちでしなりを使う』というアプローチは、相対的に注目されてこなかったのです。多くのゴルファーがより複雑で奥深い理論を求める傾向もあり、シンプルな基本に立ち返ることの重要性が見えづらくなっていたのかもしれません。
ただし、プロのコーチやドラコン選手の中には、この『基本がシンプルである』ことを正確に理解している人が確かに存在しています。
実装へのステップ──今日から始めよう
『騙されたと思ってやってみて』──固定概念を手放すことから始まる
横内コーチは最後、「本当に騙されたと思ってやってみてほしいんですよ。結構革命きます」と語っている。

このコラムを読み終わった今、あなたは『知識』を得られている状態です。シャフトのしなりとは何か、なぜそれが重要か、どうやって体感するか──理論的な理解が、ここに揃っています。
ただ、知識だけでは変わりません。ここからが本当のスタートです。ぜひ打ちっぱなしでグリップエンドを握ってみてください。『ブルンブルン』という振動を感じてみてください。グリップを分けて握り、スライスが出ないボールの感覚を味わってみてください。
その瞬間、『あ、本当だ』という確信が生まれるはずです。『こんなんで飛ぶの?』という驚きが、次のプレーへの動機に変わっていきます。そうした小さな気づきの積み重ねが、あなたのゴルフを変えていくはずです。
STEP 1
グリップエンド握り練習
▼
STEP 2
グリップ分けて握る
▼
STEP 3
レベルに応じた調整
▼
STEP 4
胸の動きを加える
この4ステップを踏めば、あなたは『手打ちは悪くない』という新しいゴルフ人生に踏み出せます。
重要なのはマインドセットの転換です。『正解はない。自分に合う方法を探す』──これが、成熟したゴルフ観です。スライスが出たなら『調整信号』として受け取り、チーピンが出たなら『機能している証拠』と喜びます。段階的な進化の過程として自分を観察する姿勢を持つことが、成長の鍵です。
基本のしなりができたなら、次のステップが待っています。ボディターン、下半身の使用など『体の使い方』を段階的に加えていきます。その時点で、個人の目標に合わせたカスタマイズが可能になるのです。
SMART GOLF などプロのレッスンを受ける価値も、そこで初めて最大化されます。基本ができていない状態での高度なレッスンは、往々にして混乱を招きます。だが『シャフトのしなり』という基本を理解した上でなら、プロのコーチの教えはより深く染み込むはずです。
シンプルさを起点とした『自分だけのゴルフスタイル』の構築へ。『手打ちは悪くない』という発見から始まる新しいゴルフ人生へ。楽しく続けるための基本が、ここにあります。
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